「私の好きな名言」
2023年(令和5年)10月9日(最終更新2024年4月9日)
寺田 誠一
「世に生を得るは事を為すにあり。」
坂本龍馬の言葉とされています。この「事」は、大きなこと・偉業と解する必要はないと思います。何でもよいのですが、何か、自分が好きなこと・楽しいこと・喜ばれること・世の中の役に立つことなどととらえるのがよいのではないかと思います。
「たったひとりしかない自分を
たった一度しかない一生を
ほんとうに生かさなかったら
人間、生まれてきたかいがないじゃないか」
山本有三著「路傍の石」に出てくる言葉だそうです。私は、「路傍の石」を読んだことがないのですが、雑誌「致知」で知りました。私の最も好きな言葉の1つです。
「noblesse oblige ノブレスオブリージュ」
フランスの格言です。「高貴な者の義務」と訳し、もともと貴族には社会的責任があるという意味のようです。
私は、もう少し広く、「恵まれた人の務め(役割、責任、使命)」と考えたいと思います。平和な世の中、文明の発達した世の中に生きていれば、それだけで恵まれていると思います。さらに、仏教的に言えば、虫や動物ではなく、人間に生まれたということ自体が、恵まれているのではないかと思います。
「燕(えん)雀(じゃく)安(ぃずく)んぞ鴻鵠(こうこく)の志(こころざし)を知らんや」
出典は、中国の古典「史記」です。高校の漢文で習った記憶があります。
「小さな鳥(のような小物)は、大きな鳥(のような大人物)の志を知っているだろうか。知らないであろう。」という意味です。いじわるされたり、いじめられたときに、心の中でうそぶくとよい言葉です。
「強くなくては生きていけない。やさしくなくては生きていく資格がない。」
レイモンド・チャンドラーのハードボイルド小説「長いお別れ(ロング・グッドバイ)」に出てくる有名な言葉です。原文のhardは、タフ、しっかりしているなどいろいろな訳し方があると思います。
「春風(はるかぜ)や 闘志(とうし)いだきて 丘に立つ」
作者は、明治・大正・昭和に活躍した俳人・高浜虚子(愛媛県松山の出身。正岡子規の門下生。)です。すがすがしく、さわやかで、力強さに満ちた句です。やる気がわいてきます。